身体の専門家として情報発信したいけど、著作権、引用、商用利用可能かが気になって安心して情報発信出来ない…。
こういう悩みは情報発信をしている専門家ならあるはずです。
僕もその内の1人でした。今回は現状で僕が調べた範囲で著作権は守りながらも正しく情報発信できるコンテンツや方法を皆さんとシェアしたいと思います。
目次
本記事の内容
・そもそも著作権って何?
・引用も知ろう【著作権と引用】
・一定の条件を満たせば無料で商用利用も出来る解剖学イラスト!
・有料で商用利用できる解剖学イラスト!
・Visible Body ヒューマンアナトミーアトラス使用上の注意点は?
この記事は5分程度で読めます!
記事の信頼性
ユウスケ 理学療法士
理学療法士として臨床経験14年目/運動や姿勢と身体の痛みが専門でMSI(MovementSystemImpairmentSyndromes)コンセプトと出会い4度渡米/Twitter(ユウスケ | 筋トレ怪我ケガゼロプロジェクト)にてフォロワー約12000人/臨床業務とともに現在もMSIコンセプトの講師やアシスタント、各種イベントに精力的に参加している。
そもそも著作権って何?
著作権(ちょさくけん、英語: copyright、コピーライト)は、知的財産権の一種であり、美術、音楽、文芸、学術など作者の思想や感情が表現された著作物を対象とした権利である。
ポイント
・著作財産権とは:作ったものでお金を得たり、名声を得たりする権利といったいわゆる著作権です
・著作者人格権とは:著作物は著作者の人格を表すもので、私たちがその意思や気持ちに反してはならないですよという権利
詳しくはコチラのサイトにわかりやすくまとめられていますのでご覧ください!
簡単に言うと、著作者の著作物で富や名声を得たり、著作者の意思に反した使用をしてはならないと言うことです!
もし使用する場合には、著作者の許可が必要となるケースが多い。
私たちが良く使う論文や教科書、最近では解剖学のアプリなんかもすべて著作権で守られています。
引用も知ろう!【著作権と引用】
引用(いんよう、英語:citation, quotation[1])とは、広義には、自己のオリジナル作品のなかで他人の著作を副次的に紹介する行為、先人の芸術作品やその要素を副次的に自己の作品に取り入れること。報道や批評、研究などの目的で、自らの著作物に他の著作物の一部を採録したり、ポストモダン建築で過去の様式を取り込んだりすることを指す。狭義には、各国の著作権法の引用の要件を満たして行われる合法な無断転載等[2]のこと。
著作権は、著作者が守られる当然の権利であり、引用は発信者が一定の条件を守れば著作者の許可なしでも行えます。
(注5)引用における注意事項
他人の著作物を自分の著作物の中に取り込む場合,すなわち引用を行う場合,一般的には,以下の事項に注意しなければなりません。
(1)他人の著作物を引用する必然性があること。
(2)かぎ括弧をつけるなど,自分の著作物と引用部分とが区別されていること。
(3)自分の著作物と引用する著作物との主従関係が明確であること(自分の著作物が主体)。
(4)出所の明示がなされていること。(第48条)
出典;文化庁HPより
これらのことを守っていれば基本的には引用できますが、転載を禁ずる旨が記載されていればこの引用は出来ません。
あくまでも著作者の権利をしっかり守ることが第一であり、引用する側は著作者の引用のルールに則りましょう。
ポイント
・著作者の引用や転載のルールを守ること
・法律上で定められた引用のルールを守ること
一定の条件を満たせば無料で商用利用もできる解剖学イラスト!
解剖学イラスト 無料
・グレイ解剖学1918年版(パブリックドメイン)
・アナトモグラフィー:ライフサイエンス統合データベースセンターことDBCLS Datebace Center for Life science(クリエイティブコモンズライセンス)
グレイ解剖学1918年版は、パブリックドメインと言って先ほどあった著作者財産権を行使するものがいなくなった状態です。権利が消滅する理由は様々です。ただし利用の際には、所有権や著作者人格権などを侵害しないように利用する必要はあります。
アナトモグラフィーは、クリエイティブコモンズライセンスと言って適切なクレジットの表示等の条件を満たせば誰でも利用できます。
あと有料にはなりますが、商用利用が可能な解剖学イラストを紹介します!
有料(手が届く範囲)で商用利用できる解剖学イラスト!
有料 オススメ解剖学イラスト
こまつようすけさんの解剖学イラストは、【動かせる骨+人型モデル】や【歩行版:動かせる骨】、【嚥下モデル】、【筋モデル:下肢版】、【筋モデル:上肢体幹版】、【筋モデル:全身版】などがあり多様なニーズにも応えることが出来ています。各モデル1480円〜2980円(2020/6/5現在、値段やモデルは随時更新されるています)。
アナトミーイラストレーターKeiさんの解剖学イラストは、各ボディーパーツの骨と筋が精巧に描かれています。【肩・上腕】、【前腕】、【骨盤〜股関節】、【大腿】、【下腿】と各部位1000円(2020/6/5現在、値段やモデルは随時更新されるています)で売られています。
Keiさんのイラストは今後全身版も出るということなので、そちらが出たらまた購入してレビューしたいと思います。イラストが本当に綺麗!!!
Visible Body ヒューマンアナトミーアトラス使用上の注意点は?
身体の専門家で情報発信している皆さんならご存知のアプリ【ヒューマンアナトミーアトラス】。
これについては発信の際に必ずライセンスを確認する必要があります。
他の非営利使用
以下の条件を満たせば、無料で、ビジブル・ボディ製品の画像を5つまでまたはビデオを20秒まで、印刷物、ウェブまたは放送においてご使用いただけます。
- いかなる形態でも資料を販売しない
- コンテンツには、画像またはビデオとともに表示される「ビジブル・ボディの提供による画像」が含まれます。 または、ソーシャルメディアの場合、コンテンツには「@visiblebodyに感謝します」が含まれます。
- 資料から広告収入を得ることは行わない
弊社製品のコンテンツを使用するにあたり、上記の条件を満たさない場合は、使用許可の申請をしてください。お見積もりをさしあげます。価格は、750米ドルからです。
出典:Visible Body HPより
しっかりとこの条件を満たしていれば、3Dで貴重なイラストを使用できます。この辺りはSNSが普及している現代のニーズに合った対応で非常にありがたいですね。
使用する場合は、
ポイント
・販売しない
・[Thanks to @visiblebody](@visiblebodyに感謝します)をコンテンツに記載
・広告収入を得ない
ですのでライセンスの料金を払わずに使用する場合は、商用利用は基本的には出来ないと言う認識で良いと思います。
まとめ
私たちのような身体の専門家が、SNSやブログ等で情報発信するのはとても大切です。
私自身も情報発信することで沢山の方と繋がることが出来ました。
しかし発信すればするほど、著作権や引用、ライセンス等が怖くなって発信が消極的になった時期もありました。
このブログ記事は自分の戒めでもあり、改めて情報発信を振り返る機会にしました。
情報発信のリスクというのは、完全に0ゼロにすることは出来ないかもしれませんが、自信を持って発信するには自分が気になったことは調べてリスクを回避するのが大切です。
この記事を書いている私もまだまだ勉強不足なこともありますが発信の参考になれば幸いです。