そんなお悩みを解決します。
目次
本記事の内容
・猫背の原因
・猫背のデメリット
・かんたん猫背チェック
・猫背の解決方法(ストレッチと筋トレ)
・猫背のQ&A
猫背を治したい方は、姿勢など見た目の問題から肩こり、腰痛などの体の不調など治したいと理由は様々です。
そんなみんなが気になる猫背の問題を解剖学的、運動学的な知識をベースに誰よりもわかりやすく解説したいと思います!
こんな方におすすめ
- 猫背を治したい
- 猫背による体の不調を治したい
- 姿勢を治して自信をつけたい
- とにかく猫背を指摘される
そんな方が毎日継続することで、猫背を改善できるストレッチと筋トレも合わせて紹介致します!
この記事は5分程度で読めます!
記事の信頼性
ユウスケ 理学療法士
理学療法士として臨床経験14年目/運動や姿勢と身体の痛みが専門でMSI(MovementSystemImpairmentSyndromes)コンセプトと出会い4度渡米/Twitter(ユウスケ | 筋トレ怪我ケガゼロプロジェクト)にてフォロワー約12000人/臨床業務とともに現在もMSIコンセプトの講師やアシスタント、各種イベントに精力的に参加している。
猫背の原因
猫背(ねこぜ、Kyphosis)は、人間の背中が丸まって内側へ反り、頭部が前方に出た姿勢になる現象。医学的には上位交差症候群という。猫の背中のように丸くようになることから猫背という。円背ともよばれる。
出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
メモ
遺伝的→生まれつきの姿勢
後天的→生まれてからの姿勢の変化
の2つに分けられます。
人間は全員同じ姿勢ではありません。元々遺伝的に胸椎がより曲がっている(屈曲している)方もいれば、胸椎がより伸びている(伸展している)方もいます。
後天的とは、生まれてからの生活習慣やスポーツ歴、ケガ、病気、手術など年齢や色んな出来事とともに変化してきた姿勢です。
主にストレッチや筋トレ、生活習慣の改善で治せる猫背とは、後天的な姿勢を言います。
最近では、特に長時間のデスクワークやスマホの使用、運動不足など悪い姿勢や1日の活動量が低下したことで、姿勢を保持する筋力が衰えての猫背が増えています。
猫背のデメリット
猫背のデメリットとは、特に胸椎が屈曲することによる全身にかかる負担とも言えます。例えば肩こりについては胸椎が屈曲過剰となり、頭部が前方へ偏位してその頭部を支えるために頸部の筋が持続的な収縮をせざるを得なくなり結果“肩こり”という症状となります。
肩こり、首の痛みについては、2つの記事を書いていますのでそちらもご覧ください!
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また肩関節に対しては胸椎が屈曲過剰となり、肩甲骨の動きが阻害され肩関節の痛みの原因となるインピンジメント引き起こしやすくなります。
腰痛については、胸椎が屈曲していることが必ずしも腰痛を引き起こす原因ではありませんが、胸椎が屈曲している方の多くは腹筋が硬く、短縮しており胸椎や腰椎に圧縮ストレスをかける要因にはなります。
私が臨床の現場で働いていると、肩の痛み、腰の痛み、首の痛みをお持ちの方はこの胸椎の姿勢を修正することで症状が緩和するケースは多く経験します。
結果、猫背は身体の痛みや不調の直接的な原因ではないものの間接的に身体の各部位に与えている影響は大きいと考えられます。
猫背のバリエーション
まずは一般的な姿勢の4つのバリエーションを確認してみましょう!
❶ 理想的な姿勢
❷ 胸椎後弯ー腰椎前弯 kyphosis-lordosis
❸ 平背 flat-back
❹ 後弯ー平坦 sway back
姿勢によって良く使われている筋肉とあまり使われていない筋肉が異なります、まとめた図をこちらに載せておきます(あくまでもそのような傾向があるというだけで必ずしもそうではありません)。
ポイント
良く使われている筋肉→主に硬く/短くなった筋肉でありストレッチすると良い筋肉です。
あまり使われていない筋肉→主に伸びて/弱くなっている筋肉であり筋トレが効果を発揮します。
いわゆる猫背とは、主に胸椎が屈曲 くっきょく(後弯 こうわん)していて背中が丸く見える姿勢です。
この中で特に背中が丸く見えるのは、❷ 胸椎後弯ー腰椎前弯 kyphosis-lordosisと❹ 後弯ー平坦 sway backの姿勢です。
もちろん見え方の問題ですので平背でも頭部が前方移動すると猫背に見えます。
猫背に見えやすいこの2つの姿勢は骨盤の前傾、後傾位という違いはあるもののある共通点は存在します。
それは前後の体節のバランスです。
体節というのは、身体の大まかな各パーツと思って下さい。積み木をイメージしてもらうとわかりやすいかもしれません。
❷ 胸椎後弯ー腰椎前弯 kyphosis-lordosisの場合は、骨盤が過度な前傾をすることで、下腹部が前方へ出ます、下腹部が前方に出ているだけだと前後のバランスが取れないので、胸椎を後方へ移動して、頭部を前方へ移動して前後のバランスをとっています。
❹ 後弯ー平坦 sway backの場合は、骨盤が後傾と前方移動することで、股関節が伸展します。その前後のバランスをとるように胸部を後方に移動し、頭部を前方に移動しバランスをとっています。
体節の前後のバランスの釣り合いをとることをカウンターウェイトといいます。人間の身体は転倒しないようにバランスをとることが最優先な為に、このような前後左右の身体の重みや重心のバランスを絶妙に制御しています。
この2つの姿勢は見た目上似ている為に間違われることも多いですが、股関節の戦略が明らかに違います。
しかしながら胸椎と胸郭を含めた体節とお腹を含めた骨盤部分を支える為に重要な筋が2つの姿勢ともに弱くなっています。
それが外腹斜筋(外側線維)です!
外腹斜筋は主に体幹を回旋する筋肉で有名ですが、外腹斜筋(外側)は胸郭から骨盤に付着する筋で普段は骨盤を後傾する筋肉です。実はこの胸郭と骨盤の体節の前後の移動を制御しています。
積み木では前後に崩れる積み木を真ん中に集めようとしてくれている役割です。
このような理由からも猫背改善のエクササイズは、胸椎の屈曲が過剰であるのを修正することがポイントですが、前後の体節のバランスにも注目して考えたエクササイズを考えなくてはいけません。
かんたん猫背チェック
猫背であるかどうかをチェックする方法は、壁を用いた方法が簡単でわかりやすい手法です。
このように立ってみて下さい。
猫背チェックリスト
- 壁から頭が離れた
- 壁からお尻が離れた
- 両方ついてはいるが離した方が楽に立てる
理想的な姿勢である場合には、頭ー背中ーお尻ー踵をつけられます。
①or②である場合には猫背の可能性が高いです、③の場合には猫背の予備軍ですがエクササイズの効果が一番期待できるかもしれません。
ただし、姿勢というのはあなたの運動の一瞬を切り取ったものであり、変化するものなのでそれほど気にする必要はありません。
もちろん生まれつき姿勢が理想的な姿勢でない方も多いですし、今の自分の身体の個性を知ってそれを考慮した上で改善に取り組みましょう!
また自分の姿勢が上記4つのどの姿勢に当てはまるかも確認してみましょう!
猫背は胸椎を伸展+胸を開く
猫背では胸椎が屈曲していることが特に問題だと言いました。
これに加えてもうひとつ押さえておきたいポイントが、【胸を開く】ことです。
【胸を開く】とは、胸椎の伸展に肩甲骨内転と肩関節の外旋を加えることです。
胸椎が屈曲過剰であると肩甲骨が外転(胸が閉じる)し胸筋が縮んだ状態となってしまいます。
猫背の方は、慢性的に胸が閉じた姿勢になっていることから胸椎を伸ばすことと同時に胸を開き胸筋を伸ばさなくてはいけません。
この肩甲骨の内転のキーマッスルが僧帽筋(中・下部)です。大胸筋をストレッチするとともに僧帽筋により広げた可動域をしっかり維持できるようにしましょう!
胸の簡単な張り方についてはこちらの記事の中にも動画で方法が載ってます、良ければ!
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【初心者向け🔰】ベンチプレスによる肩関節の痛み(肩の痛み)原因と解決方法
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ですので胸椎を伸展することと同時に胸を開くことも合わせて行っていきましょう!
猫背の解決方法(ストレッチと筋トレ)
猫背改善のポイントは?
ポイント
✔︎ 胸椎の可動性を改善(伸展)と大胸筋の柔軟性改善
✔︎ 僧帽筋(中・下部)と外腹斜筋の筋パフォーマンス改善
✔︎ 前後傾に応じたエクササイズ
エクササイズの流れ
- 胸椎伸展運動
- 大胸筋ストレッチ
- 僧帽筋(中・下部)の筋トレ
- 外腹斜筋の筋トレ
- 前傾と後傾を意識した四つ這いのロックバック
胸椎伸展運動
胸椎部分に枕orクッションを置きます。両手をバンザイします。バンザイした位置で深呼吸をしても効果的です。
大胸筋ストレッチ
両手でバンドを持ちます。幅は広めから初めて、徐々に狭く持っていきます。
↑主に僧帽筋の中部です(しっかり胸を張るのがポイント)
↑主に僧帽筋の下部です(しっかり胸を張るのがポイント)
僧帽筋(中・下部)の筋トレ
僧帽筋中部:両手でバンドを持ちます。伸ばしながら肩甲骨を内転して胸を張ります。注:肩関節が伸展し過ぎないように注意しましょう!
僧帽筋下部:両手にバンドをもちます。そのままバンザイしながら最終域付近にて下部を意識します。
↑レベル1(比較的腰にも負担のかけにくい姿勢です)
↑レベル2(負荷が少し強めになります、腰は反らないように)
外腹斜筋の筋トレ
両肘をついたうつ伏せの姿勢をとります。ここから骨盤を少し後傾して骨盤を持ち上げます。
↑タイプ❷(胸椎後弯ー腰椎前弯)の方向け
↑タイプ❹(後弯ー平坦)の方向け
前傾と後傾を意識した四つ這いのロックバック
四つ這い姿勢になります。骨盤前傾(反り腰)タイプ❷→骨盤を少し後傾してお尻を踵へ近づけます(図上)。骨盤後傾タイプ❹→骨盤前傾をしたままお尻を踵へ近づけます(図下)。
エクササイズの方法
- 運動の回数は10回を目安に3セット
- ストレッチは20〜30秒
- 正確な動きが最優先です、動きは“丁寧”、“ゆっくり”、“痛みなく”
動画でも使用しているようなヨガマットはぜひ活用して下さい!「ジムにまで通うのはちょっと」「でもセルフケアは怠りたくない」って方はヨガマットはオススメです!ここに立つと自宅でも気分を上げながら、セルフケアを継続するのを助けてくれます。コスパも最高です!
あと動画で使用している抵抗バンドは私自身懸垂をする為の補助用として購入しました。今ではこのようにストレッチやウォームアップでも活用しています。自分ではストレッチしにくい方向もコレひとつあればストレッチ可能です、僕のブログではかなりこう頻度で出てくるので良ければチェックしてみて下さい!
猫背のQ&A
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